寒さの中

 

 

先日の寒波は佐久でもなかなかに冷え込みまして

-18℃は下回ったよう

 

引っ越してきたときに裏のおうちのお母さんが

「これから寒いよ〜-20℃になるから!」

と話していたけどはじめの3年はそんなこともなく

暖冬続きなんだな、くらいに思っていましたが

 

さすがの先日の寒波には「寒いですねぇ」と散歩しているご近所さんと同じ言葉を交わし合うほど

しっかり氷の世界になりました

 

家の中のあらゆる水が凍って

湧水タンクも猫の飲み水も水栓トイレも

ほんとに凍って寒さの具合を体感できたのと同時に

 

「あ、この家 すべての畳に絨毯が敷いてあったね カーテンも分厚かったし 冷気を入れないためだったんだ」

「あんなに布団もストーブもコタツも山盛りにあったわけだ」

 

とこの家に住んでいたひとの寒さ対策もみえてきました

 

あの日は畳のすきま風をとても感じたし

縁側と障子があるだけで分厚い二重窓の役割に

夏の暑さだけでなく寒さにも対応しているよいつくり

朝になれば陽がはいり8時にはストーブがなくてもぽかぽかです

 

10数年前まで汲み取りトイレがほとんどという話も

この寒さで毎年壊れても電気代(凍結防止)がかかっても困るし、、と思うと汲み取りトイレがいちばん優秀だなと納得です

 

「おらのこどもの頃は毎朝ぜんぶ凍ってたんだ ほんと長野の家は寒い」

との話もあったり、、みんなどうりで、、強そうなわけですね

 

もう香りはまったくかわってしまったので消えていたように思っていたのに

住めば住むほど片付ける前に住んでいたひとの知恵に気づくと

存在があらわれてきます

 

暮らしの軌跡を見つける宝探しのような

もうあちらの世界にいてお会いしたことのないこの家の方々との交流

ふくふくとたのしいものです