終わりにするもの
ずいぶん久しぶりに常設の施術所をひらいたもので
マッサージ屋さんの12月というものを思い出したようなクリスマス
冬は感染症に気をつけつつ
いつも以上にしっかり疲れのたまった方々の身体を施術しなければならず
もちろん皮膚に直にふれますから体調管理をより細かに気にかける感覚が久しぶりなんです
年末大掃除は 始めはするけれど旧暦の正月までで良いの◯と
焦らず気長にお掃除することにしています
今年は3月に施術所をひらくことに決め
そこから5月に融資や補助金、発注見積もりなど慣れないことに頭を使いましたが
6月は無事に申請もおり、家具など設えの発注も終えて
7月出張からはじめました
まずは存在を知ってもらえるように毎月、中札内村にある温泉施設に出張に伺わせて頂き
10月に音更町にあるオーガニックのパン屋 toiさんで施術の機会を設けさせていただいたときは
温泉施設での予約にも如実に反映しておもしろい反応が見れました
新しいものへの警戒心と、信頼する人の勧めに対する純粋性の両方をとても感じました
久しぶりの旅で洞爺湖を訪れたとき、チャシバクドーナツのるなさんに「オープン大丈夫かなぁ、不安だなぁ」なんてこぼしました
こぼしながら、もうマッサージ屋さんにおいて不安になるようなプライドなんて1ミリもないのになぁなんて考えていたけれど
新しい土地に受け入れられるかという一点において不安がやっぱりあるんだなとわかりました
振り返ればこれはずーっとあった不安で
「土地の人に悦んでもらいたい」という思いがあるけど 自己紹介でマッサージを仕事にしていると言うと途端に距離ができる、という経験の積み重ねだったように思います
そうして浦和に住んでも 佐久に住んでも
はじめは少し距離がありながらもだんだん信頼関係を築くことができ
お野菜をいただいたり、柿拾い手伝ったりしてどんどん距離は近づいていき
引っ越すときには別れをとても惜しんでくれたご近所さんや大家さんを思い出すと
はじめに感じた距離のほうではなくて、その後に暮らしながら築いた距離を自分たちの経験としてきちんと記憶するべきだったのだとわかります
つい悲しい記憶を大事に残してしまいがちだけど それは終わりにしなくては。
暮らしつくりあげた足跡や姿、かたちに目を向けて自信みたいなものを少しでも感じながら
わたしたちの道を 前を向いて歩いて行くことが大切なんだなと改めて思いました
るなさんには大きく背中を押してもらった感覚がありました
ありがとうございます
てんてこまいに準備をして11月17日にプレオープンすることができました◯
よかった
搾乳や農家バイトでずいぶん身体は丈夫になってきましたが
まだ北の国の暮らしにも慣れず風邪もひいたりしていますし冬の乾燥はとくに、長野よりも厳しいです
だからこそ私たちが日々身体を整えるためにしていること
快適に過ごせるよう空間に配慮して施術所に迎えるようにしています
温泉施設に出張したときに受けてくださった方が 施術所にも足を運んでくださるようになりました
「ここに来ることを楽しみに日々を過ごせるようになりました」
と仰っていただけたこと とてもうれしかったです
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わたしとわたし以外の世界
自己と他者という差異に 今年はよく気がつくようなり
ずいぶんと安定し
差異に気づくことで思いやりの心がより自然と湧きます
そんな話を来年はしていきたいですね
駆け足みたいな報告となりましたが
今年もお世話になったみなさまありがとうございました!
寒い日が続きますがご自愛くださいね
どうかどうか佳い年をお迎えください
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いつも読んでくださりありがとうございます
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ひふみゆ
正観 和美 ふう とわ
photo by Yuri Kusakabe